オリジナルノッチフルート前面6孔管製作中
~管内赤漆塗り~
先日、京都のフルート奏者のFさんから、オリジナルノッチフルートのご注文をいただきました。
Fさんは横笛ならどんな笛でも吹きこなしてしまう横笛名人です。
当工房に来られた時に、手にしたノッチフルートを気に入られ、
指孔配列を変えて横笛と同じにすれば、すぐに充分に吹きこなせそうだということで、
前面6孔管を製作することにしました。
オリジナルノッチフルートは、指孔が前面5孔裏面1孔のドレミ調管で、
指押えは尺八的で親指と薬指や中指が支え指となるため、
楽器を安定させ易く、速い運指や長い管の運指もた易くなります。
しかし、横笛、ケーナ、ティンホイッスル等の前面6孔管に慣れたひとには、
なかなか手を出しにくいかもしれません。
たて笛は、よこ笛に比べて楽器を支えるのが難しい時
(指孔全開放の時など)があって、当然練習は必要なのですが、
新たに指使いを覚えるよりは、即戦力になるかもしれません。
ご注文をいただいたのは、木製LowD管ですが、
これを機に真竹製のlowD管、F管、G管も合わせて製作中です。
写真は、管内に赤漆を塗っています。
この後管外面の漆塗りへと進めていって完成です。
*赤漆:朱漆は朱合漆に朱を混ぜて作りますが、
赤漆は朱合漆にベンガラを混ぜます。
塗り上がると、朱漆よりも赤っぽく落ち着いた色調になります。